TorとVPN

最初にVPN、その後にTor（「TorオーバーVPN」または「オニオンオーバーVPN」としても知られています）に接続すると、Torネットワークのすべてのプライバシーに加え、どのTorノードにもユーザーのホームIPアドレス見せないようにする追加の保護を得ることができます。そのネットワークが見えることは、ユーザーのVPNサーバーへの暗号化トラフィックだけなので、Torの使用に関してご利用のホームネットワークから警告される心配もせずに済みます。

TorネットワークとVPNは両方ともプライベートツールですが、別の働き方をします。

Torとは？

Torは、誰もが加入、貢献できるオープンネットワークであり、無料で使用できます。ネットワークを介してデータを経由すると、そのデータは匿名化されますが、このプロセスには時間がかかり、非効率的です。悪意のあるTorノードは特定のログを保持する可能性がありますが、ネットワークはいかなるユーザー情報も収集しません。ネットワークを信頼する必要はありませんが、ネットワークの一部が監視対象である可能性を想定する必要があります。

VPNとは？

対照的に、VPNクライアントは（ファイル共有と同様に）ピアツーピアで送信されるデータであっても、VPNネットワークを介してすべてのデータを経由します。データは第三者に表示されないように暗号化されますが、すべてはVPNサーバーを通過するため、ユーザーはVPN自体がログを保持しないことを確信できる必要があります。VPNは支払いの詳細など、少なくとも一部のユーザー情報を収集する必要があります。

Torネットワークを介してトンネルを作成し、そこからVPNサービス（「VPN over Tor」とも呼ばれます）に接続すると、セットアップが困難になります。

匿名性を高めないので、ExpressVPNはこの方法に対応していません。この設定により、出口ノードがトラフィックを認識できなくなりますが、VPNサービスによってトラフィックを再び認識できるようになります。

理論的には、アクティビティログや接続ログを保持しないVPNは、この情報で信頼することができますが、信頼性のない設定に信頼性の要素を再導入することになり、匿名性の利点はなく、Torネットワークの速度が遅いままになるだけです。

Torは層になった一連のプロキシサーバーのように機能し、ユーザーの行先に届く前に、インターネットでジグザグにユーザーのトラフィックを送ります（この層がオニオンルーターを表す名前の元になっています）。

ユーザーデータの移動には最低3つのホップがあります。

• ユーザーのIPアドレス を必然的に知っているエントリーノード

• ユーザーが使用したエントリーノードを、出口ノードが見つけられないようにし、この情報を関連づけることを非常に難しくする中間（またはリレー）ノード
  

• ユーザーがどのサイトに接続しているのかは分かっても、誰であるかは分からない出口ノード

3つのノードはユーザーのIPアドレスを行先から分けて、いずれかの当事者、または仲介者がいなくても2人の個人が通信できるようにします。

Torは信じられないほど優秀なプライバシーツールです。インターネット上で匿名性を実現することにおいて、Torは現在無敵であり、十分な資金を持ち洗練された敵の監視を阻止できる唯一のものかも知れません。

VPN上でTorを使用すると、プライバシーが向上します。VPNに接続し、Torブラウザ開いてTorネットワークにアクセスすると、ISPは利用者をTorユーザーとして識別できなくなります。